ドコモの不振はキャリアのよる垂直統合モデルへの不信任だ

 先週、NECスマホ事業から撤退するという衝撃的ニュースが駆け巡ったが、これに関するNTTドコモの加藤社長の発言が話題になっている。

「(国内メーカーは)3~4年、同じことを繰り返してきた。(端末を)作った、売れない、故障する、評判が悪い。ぜひ、ツートップに入るぞという気合を持っていただくとありがたい」

ドコモ社長「国産端末は売れない、故障する、評判が悪い」発言が“正論すぎる“と話題に

 いやいや、貴方がそれを言ってはいけないでしょう。その評判の悪い端末を企画したのは貴社に他ならない。日本のケータイ業界はキャリアが企画し、メーカーが設計、製造する分業体制になっている。これはプライベートブランドのビジネスモデルに近い。メーカーはドコモが定義した要件通りに実装を行い、端末を納入する。そうした経緯でつくられた端末が、故障する、評判が悪い、売れないの悪循環に陥っている。ドコモの看板を背負ったスマホが醜態を晒していることへの自覚があまりに薄い。

 

 国産スマートフォンは実際評判が悪い。通話着信に失敗するほど信頼性が低い、ハングアップして初期化が必要になる、著しく電池のもちが悪い。出始めのAndroid端末を購入した先駆的なユーザの口からは、ドコモのスマホへの不満が溢れる。使えないAndroidスマホに嫌気がさして、2年契約が終わるとともに他社へ、iPhoneへ乗り換える。個々の契約者のドコモ離れ、Android離れの意向が契約者減やMNPの流出としてトレンドに捉えられるほどの動きを示しはじめた。

 

 ここ数年間、ケータイ向けに企画された新サービスにヒットがなかったが、ユーザにしてみればメニューの中に使わないアイコンが少々増えただけで実害はなかった。ところがスマホではキャリア独自サービスがユーザに害をなす。しかも不具合の犯人がドコモ独自サービスであることが垣間見えるようになってしまった。

 

 以前使っていたGalaxy noteでは「ドコモ地図ナビウィジェットは停止しました」とのエラーメッセージが頻繁に表示される。かつ、GPSをオンにした状態での電池のもちは異常に悪い。こうなると、不具合の原因をドコモのサービスと結びつけて考えるのも当然だろう。

 

 この結果、ケータイの時には無視されるだけだったキャリア独自のサービスは忌避すらされ、できるだけ素のグローバル端末に近い端末が求められるようになっている。日本だけでiPhoneがやたらもてはやされるのもこれが一因だと思う。ここに至り、消費者はキャリアは土管に徹することを求めている。キャリアは基本に立ち返り、通信サービスを改善すべきだ。